北京市内では国際的な建築家によって新しい建物が次々と建設され、ここ数年間ヨーロッパ全体で作られた数を上回る勢いだという。その中でも最も重要かつ注目を集めるのが―北京オリンピックのメインスタジアム、通称"鳥の巣"だ。2002年11月、中国建築設計研究院は、スイスの建築事務所と協力して設計連合体を設立し、メーンスタジアムの設計をすることに決め、中国側の設計は、李興鋼氏を主設計士とすることが決まった。
「鳥の巣」は特級体育建築物とされ、建物の基本部分は100年間使用できる。火事にも強く、マグニチュード8の地震にも耐えられる設計で、地下部分の工事にあたっては1級の防水措置が取られた。建築の材料の制約から、これまでのスタジアムには強い光の影ができ、ゲームの中継や試合そのものに一定のマイナスの影響をもたらしてきた。しかし「鳥の巣」は、半透明の材料を採用し、これを通って光線が柔らかくなり、光の影がもたらす影響を避けることができる。また、開閉できる移動式の屋根も、この「鳥の巣」のもう一つの特色である。それを閉めると、スタジアムは密封された全天候型のグラウンドになる。専門家の話では、「鳥の巣」は完成すれば10万人を収容でき、世界で最大の開閉式屋根を持つスタジアムとなるそうだ。しかし凝ったデザインが災いし、鉄骨を鳥の巣のようにくみ上げた構造は、定期的なメンテナンスをしなければ腐食する恐れがあるとされ、維持費に年間5,000万元(約7億5千万円)かかるという。
オリンピックとパラリンピックの開閉幕式はここで行われ、オリンピックでは陸上競技と男子サッカー、パラリンピックでは陸上競技に使用される。観客席は固定席が8万席、臨時席が1万1千席。大会終了後は、国内・国際のスポーツ大会と文化娯楽活動の開催に使われるほか、北京市民がスポーツと娯楽2大型施設となる。独特な建築スタイルから北京のランドマークとなる。
住所:北京市海淀区安定路甲3号
アクセス:地下鉄8号線に乗ってオリンピック森林公園駅のD口から出る
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