尚小雲(1900~1976)。河北省出身、京劇の流派「尚派」の創始者で、文学的な芝居と立ち回りの多い芝居の両方に長けていた。
貧しい家庭に生まれたため、尚小雲は幼くして京劇の劇団に入り、武生、老生、隈取をする花瞼を学び、後に女形を学んだ。師匠は自らの名前から「雲」の一文字を取り、「小雲」という芸名を彼につけた。尚小雲の歌唱法は勇ましく、女将などの女性英雄、女侠客がはまり役であった。水袖と呼ばれる衣装の袖につけられた長い白絹のさばき方、腰や足の使い方、京劇独特のしぐさが絶妙で、しぐさや歩き方で人物の感情を表現することに長けていた。尚小雲は四大名旦では最も長命で、1976年に没している。
尚小雲の旧居は北京市西城区椿樹下三条1号の四合院で、生前はずっとここを住まいにしていた。彼の死後は、警察の事務所として使用されていたが、北京市の再開発のために、旧居は周囲の胡同とともに撤去されてしまった。
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