正陽門(前門)は北京の中軸線に建てられた北京内城の正門である。一般には前門と呼ばれている。「正陽」とは「聖主当陽,日至中天,万国瞻仰」という意味である。元の時代には麗正門と呼ばれ、明の1420年に今の位置に移された。正陽門と改称したのは1436年。紫禁城に入城する皇帝専用の御門で、臣民は通ることを許されなかった。1949年1月に北京が共産党によって解放された時、正陽門で中国人民解放軍の入城儀式が行われた。日本軍も北京を占領したときは、この門で入城行進を行いた。
正陽門は1421年に建てられ、高さは42メートルある。古代北京城で最も高い建築物であった。城楼、瓮城、箭楼の三部分から構成されていた。箭楼は1432年に建てられ、82個の銃眼がある。もとは城楼と箭楼との間は瓮城で繋がっており、トンネル状の出入り口があり、防御の役割を果たしていたが、1922年電車の線路の建設と同時に瓮城は取り壊されている。1988年に国家重点文物保護単位に指定。正陽門は入場券を買って城楼に登ることができる。北には毛主席紀念堂と天安門広場、南は箭楼周辺の前門の町並みを見下ろすことが出来る。城楼内には古い北京の写真や資料が展示してある。
箭楼は正陽門の南に位置する北京城の防御門。射撃用の「箭窓」がたくさん空いている。高さ38メートル。1998年に国家重点文物保護単位に指定。
住所 : 東城区前門外大街北端
電話 :010-65229386 、65229382
開放時間 :08:30-16:00
交通 : 2、9、5、17、20、22、44番バスで「前門」下車、地下鉄「前門」下車
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