■「中国の実情に合致したものを取り入れたい」
ウィンタースポーツとしてのスキーが北京に登場したのは1999年であった。中でも、石京龍スキー場は北京初、懐北スキー場も3番目に開業したスキー場として知られている。
北京のスキー場はわずか10年未満の間に、急速に増えた後、今は13ヶ所となった。しかし、スキー場の乱立により、今度は価格競争が激しくなった。また、利用者数も急上昇を経て、最近、横ばいになってきたようである。
こうした中、懐北スキー場の茹ヒン副総経理は日本との協力と交流に寄せる期待をこう語った。
「スキー産業は日本では長年の歴史があり、スキー場の運営や資格認定などにおいて、優れた経験を蓄積してきました。これらはいずれも中国が学ぶべきことです。ただし、当分、スキー場としてできることは、何よりもスキー愛好者を増やすことだと思います。そのため、インストラクターの技術とスキー場のサービスの向上が肝心なのです。日本との交流により、今の中国の実情に合ったやり方を取り入れたいです。」
■公共バスでもアクセスできる
団体客の姿が目立った。会社主催の社員旅行、アウトドア・サイトが催した個人向けスキーツアー、家族連れなど。
費用は、申し込みルートやツアー内容にもよるが、日帰りの場合、一人あたり110~160元だそうである。
懐北スキー場は市内から約70キロ。アクセスは、自家用車か主催元の手配したバスのほか、市内の東直門から長距離バスに乗れば、約2時間でスキー場に到着する。正規運賃は12元であるが、ICカードを利用した場合は4.5元とたいへんお得である。バスで市内から便利にアクセスできることが北京のスキー場の特色ともいえる。
■初心者が多い
さて、スキーは北京に登場して7~8年で、またたく間に愛好者数を増やしてきたウィンタースポーツである。では、スキー客の技術はどのようなものなのだろうか。
先週、スキー場で感じたことは、基本知識の普及と技術指導の大切さであった。
まず、殺到した来場者で込み合っていた土曜日に、とりわけ混雑していたのは初級コースで、中級や高級コースは比較的空いていた。初心者が依然として多いことが分かった。
しかし、中級コースに上ったものの、コントロールできず、頂上から直下降して下りてくる人たちの姿もときおり目につく。中級コースの麓あたりは、とりわけ「危ない」場所で、まったく予想だにしない「爆弾」が突然飛んでくるからかもしれない。この「爆弾」は、ターンや止まることもできないまま中級コースに立ち、絶叫をしながら一直線に降りてくる人たちである。
一方、中級コースに行くリフトの乗り場に、「初心者立ち入り禁止」と大きな看板が掲げてあった。それでも時々、大胆にチャレンジしようとする若者たちがいるようである。
「中級なんて、もう何度も滑ってきたのよ。何故入れさせてくれない?」
「何度も体験している方なら、さっきのような失敗は考えられません。どうぞ初級コースへ戻ってください」
時々、こうしたやり取りも見られた。リフトの乗り場に来るまでの利用客のレベルを何気なくチェックすることも、スタッフの仕事でもあるようである。
ちなみに、副総経理の茹さんの話では、懐北の年間延べ来場者は6万人で、その中の約7000人しかスキー学校に入っていない。インストラクターについてレッスンをする客は全体の12%ほどで、基礎知識も何もないまま、ゲレンデに立つ人も多いようである。
■増えつつあるスキーファン
一方、エレガントに斜面をすべり降りていくスキー客も確実に増えている。スキーキャンプに通っている子どもたちが大人になった時の様子も楽しみであるが、現在でも、自家用車に自前のスキー道具を積んでやってくる常連さんの姿が数多く見られる。
■冬の新しい風物詩
春節はスキーをして過ごすというのは、最近の動きである。先日、新聞をめくると、「旧正月中のムード作りに、伝統的な龍灯踊りをスキー場に招いた」ニュースを見た。北京の新しい風物詩になりつつあるスキーに、今度は伝統的な色彩もいくらか融合されるようになった。
ちなみに、北京のスキーシーズンは2月下旬までであるが、北京から240キロほど離れた河北省崇礼県では、人工と天然の混じった雪で、3月いっぱいまでスキーを楽しむことができるようである。
|