故宮時計館は北京博物院の奉先殿の中にある。展示場は天井高くとても広い。面積は2208㎡でそこには182の品々が展示されている。北京故宮博物院収蔵の時計の数は世界一で、18世紀から20世紀にかけての世界の時計の最高傑作品。これらの展示品は中国内外の専門職人の知恵と情熱の結晶で、歴史や科学技術、芸術的価値が非常に高いものである。18世紀から20世紀初めにかけてのおよそ200年にわたる世界中の時計の発展の過程を見ることができる。
中国での時間計測器の使用には長い歴史がある。機械式時計は、西欧人によって発明され、明代の末から清代の初めにかけて中国に伝わってきた。記載によると1601年、明の万歴皇帝はイタリアの伝教士から二つの自鳴時計を贈られ、それ以後中国では機械式時計を時間計測器として使うようになった。清の乾隆皇帝の時代には、ばねを原動力とした機械式時計が宮廷の中で数多く使われるようになった。
時計館に所蔵された中国製時計は主に乾隆と嘉慶の時代に広州、蘇州そして宮廷の中で作られた物。多くの時計は黄金、真珠、玉、宝石などで装飾が施され、楼閣、宝塔、花、果物、盆栽などの形をしている。これらの時計の時刻を知らせる方法はさまざまである。ドアが自動的に開閉しロボットが外に出て鐘を鳴らすものもあれば時間になると琴と鼓が一斉に鳴り響いて、美しい曲を奏でるものもある。また花が咲き、蝶が舞い、水が流れ、鳥がさえずりながら飛ぶといった方法で時刻を告げるものもある。皇帝と皇后は鮮やかな色彩、美しい音楽と吉祥の寓話の取り合わせに恭悦していた。
時計館に展示されているもののうち18世紀英国製の時計が半数以上を占めている。様々な形のものがあり、製作者の素晴らしい知恵と創造力がはっきりと現れている。そしてフランス、ドイツ、アメリカ、日本で作られたものもある。これらの時計はおよそ200年前に作られたものが、今までも性能が落ちることなく良い状態で保存されている。
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