会館で見る伝統芸能として、最近、話題になっているのは、「正乙祠戯楼」である。もともとの建物は、1667年、北京に集っていた浙江省出身の銀行関係者が寄付をつどい、財神を祭るために建てた祠。のち、18世紀初頭に再建が始まり、1712年、内部に舞台を併設し、現存の建物となっている。この舞台は、中国の歴史上、もっとも早期の木造の室内舞台として知られている。あまり活用されていない時期が長く続きましたが、2010年秋、建物全体を補修し、古い舞台を利用しての京劇の上演が始まっている。
歴史あるこの建物の舞台では、かつて数々の名優が上演しており、20世紀の前半にかけてアメリカや日本で公演を行い世界的な京劇の大スターだった梅蘭芳もこの舞台で上演を行っている。2010年秋から始まった公演は、梅蘭芳の子孫で京劇の名優、梅葆玖が芸術総監をつとめ、梅蘭芳にゆかりのある演目から、「覇王別姫」「貴妃酔酒」などから5つの劇を選び、その山場を梅派の俳優が演じる、という内容である。公演は、現在、金曜日と土曜日の夜8時から行われている。(チケットは280元~680元の4種類、5人で1500元のボックス席あり。8時~21時30分)。往時のままの舞台は、客席と近く、しかも、客席のなかに花道が走り、役者はその上にも登場!現代のビルのなかの劇場とはまったく違う味わいがある。参観料30元で、見学のみも可能である(毎日、9時~18時)。
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