南小街は、北京市東城区にある一本の狭い街道である。地図上では、湾曲した1本の細い線に過ぎない。しかし、北京のメイン・ストリート長安街の両側に並ぶモダンで巨大なビルが北京の未来を示しているとすれば、南小街とこの通りにつながる数多くの路地は北京の過去を垣間見せてくれていると言えるだろう。北京市のごくありふれた古い街道の一つである南小街には、数百年の間一日として人の流れが絶えたことはない。北宋の都、汴梁の繁栄を描いた『清明上河図』を再現したかのように人々で賑わい、様々な人間ドラマの舞台となってきた。
ここで暮らしている人々は南小街を自分の庭のように愛し、生活の場にしている。職人たちはここで作業をし、老人たちは将棋版を囲んでお茶を飲み、子供たちも我が物顔で元気に遊んでいる。かなづちの音、人々の話し声、子供たちのはしゃぎ声、それらがこの街で毎日奏でられるシンフォニーなのだ。
しかし、残念なことに、2002年3月26日に老朽した家屋を取り壊して現代的な住宅地にし、以前の幅7mの街道を35mに拡張するという南小街の再開発計画が発表された。
北京では再開発が急速に進み、一部の古い街道が姿を消している。ここに掲載する下町の風景は、北京市民にとって永遠の原風景なのである。
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