「水立方」は、北京オリンピックのメインスタジアムである国家体育場愛称「鳥の巣」に隣接してる。
その名のとおり、立方体の形をしてる。この四角形は「鳥の巣」の丸い形とは対照的で、中国の伝統文化の中で言われる「天円地方」、つまり、天は円く、地は四角形であるという古代中国の宇宙観を表してる。「水立方」のデザインは、中国とオーストラリアの建築家が共同で行なったもの。館内にはあわせて1万7000人の観客を収容でき、そのうち、固定席は6000席、オリンピック開催に備えて特別に設けられた臨時席は1万1000席。
水中の気泡をイメージした膜を組み合わせた外壁が特徴的。高さ31メートル、縦横それぞれ177メートルの外観は、水の分子構造をモチーフにした大小約3000個の膜で覆われてる。光が当たるとこれらの膜は水の泡のように見え、とてもソフトな印象。特に、夜になると、室内の光線がこれらの水色の膜から透けて外に発散し、スタジアムの外から見ると、まるで透き通った青い色の水晶を鑑賞しているようで、鉄骨むき出しの隣りの「鳥の巣」と見比べると、とても対照的である。
建物は、太陽光をよく通す構造になっているため、晴れた日には日光の99%が館内に届き、電力の消費を節約できるとともに、プールの加熱にも利用されてる。環境保護の面から言っても、「水立方」はなかなかの出来だといえる。
「水立方」は北京オリンピックの競技会場のうち、唯一、香港・マカオ・台湾、および海外にいる中国人による資金提供で建設されたもので、資金提供者は10万人に上るということで、オリンピックという中国人百年の夢をみんなで心を一つにして実現しようという思いの表れなのでしょう。
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