旧暦の1月15日は元宵節であり、また上元節、春灯節とも称される。これは中国の伝統的な祝日である。旧暦の1月は正月で、昔の人々は“宵”と呼んだ。また15日は1年の中で第1回目の満月の夜でもある。中国語の満月の満と元宵節の元は発音が一緒なので旧暦の1月15日を元宵節と呼ぶ。この日を小正月、元夕または灯節とも呼ぶ。、旧暦の1月1日を過ぎてから最初の大切な祝日である。中国の領土は広大で、長い歴史を持つため元宵节に関する風習は全国各地で異なるが、その中で元宵団子を食べる、飾り灯篭を観賞する、舞龍、獅子舞などはとて大切な民族風習である。
中国にはこういう言い伝えがある。昔々中国にはたくさん猛獣がいて、人や家畜を殺していた。そのため人々は力を合わせ,彼らと戦っていた。ある日1匹の神世界の鳥が迷子になって人間界にやってきた。しかし一人の冷血な狩人によって殺されてしまった。これに激怒した神様は、旧暦の1月15日に人間界に火を放ち人間界にあるすべてを焼き払うよう各々の神に命令を下した。神様の娘はこのことに大変心をいため、悲しんでいた。そこで心優しいお姫様は命の危険を冒し、雲に乗って人間界に行きこのことを人々に伝えた。これを聞いた人々はとても怯え、どうしたらいいのかわからなかった。そのとき、1人の老人がいい考えを思いつきみんなに話した。「旧正月の1月14、15、16日の3日間各家庭で提灯を揚げ、綾布を飾り、爆竹を鳴らし、花火を上げる。そうすれば神様は人間界が火の海になっていると勘違いしてくれるだろう」。みんなうなずき、準備にかかった。旧正月の1月15日に神様が人間界を見下ろしたとき、人間界が一面真っ赤な光を発し、天をも震えさせるほどの音が響いていた。このような日が3日間続いたので、神様は本当に人間界が燃えていると勘違いしてしまった。人々はこのようにして自分たちの命と財産を守ったのである。このことを記念して、その日から人々はみんな家に灯篭を揚げ、爆竹を鳴らし、花火を上げるようになった
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