北京市の西南部に位置する庭園式公園。TVドラマ「紅楼夢」の屋外セットとして使われたものが公園として整備され、1985年の秋から一般に公開されている。
「新北京十六景」、「首都八十年代十大建築」に選ばれ、中国国家旅遊局から「中国旅游勝地四十佳(中国観光地ベスト40)」の一つに指定されている。
総面積は12.5haあり、丹念に見て歩くと結構疲れる。
■大観園案内図
(1)大門 (2)曲径通幽 (3)沁芳亭
(4)怡紅院 (5)瀟湘館 (6)秋爽齋
(7)暁翠堂 (8)暖香塢 (9)寥風軒
(10)藕香榭 (11)蘆雪庭 (12)稲香村
(13)紫菱洲 (14)綴錦楼 (15)紅香圃
(16)蘅蕪苑 (17)省親牌坊 (18)顧恩思義堂
(19)大観楼 (20)含芳閣 (21)綴錦閣
(22)凸碧山荘 (23)嘉蔭堂 (24)西門
(25)櫳翠庵 (26)凹晶渓館 (27)滴翠亭
「北京大観園平面示意図」より作成した。
○ 売店は園内数ヶ所にあり、書籍・絵はがき・トランプ・しおり等を売っている。
○ 食堂やトイレは園内にもある。
■怡紅院
賈宝玉の住居。門前には柳の木が並んでいて落ち着いた雰囲気である。抱厦には「怡紅快緑」の扁額が掲げられており、「紅」は左側の海棠を、「緑」は右側の芭蕉を指している。中に宝玉・襲人・晴雯の人形が置かれている。
■瀟湘館
林黛玉の住居。門をくぐると鬱蒼とした竹林が広がる。廻り廊下の奥にある黛玉の書斎には「有鳳来儀」の扁額が掲げられ、中に黛玉と紫鵑の人形がある。また、2007年5月に早逝された陳暁旭さん(テレビドラマ「紅楼夢」の林黛玉役)を悼んで、彼女の写真パネルが諸処に飾られている。
■蘅蕪苑
薛宝釵が住んでいた場所。門楼をくぐると石山がど~んとそびえ立っている。院には「蘅芷清芬」の扁額が掲げられ、宝釵と周瑞の妻と鶯児の人形がある。
■櫳翠庵
妙玉が修行を積んでいた寺で、怡紅院の裏に出て橋を渡ったところにある。門楼の前には紅梅の木が並んで植えられている。中に入ると、北の部屋は仏殿、東の部屋は禅房になっている。入口でお香や供物を販売しており、仏殿前で参拝している人の姿を見かける。禅房には「妙音香界」の扁額が掲げられ、中に妙玉の人形がある。
■稲香村
李紈の住居。垣根は蔓草が覆っているが、冬はかなり殺風景となる。茅葺きの門には、宝玉の題した「杏簾在望」の旗が立っている。北院の中に李紈の人形がある。東院は売店になっている。
■秋爽齋
探春の住居で、「桐剪秋風」の扁額が掲げられ、中に探春の人形がある。探春は広々しているのが好きだったため、三間の室内は壁などで隔てられていない。秋爽齋に隣接して暁翠堂(劉婆さんが座を賑わした所)があり、中に史太君・鴛鴦・熙鳳・平児・劉婆さんの人形がある。
*2007年9月には平児の人形が撤去されていた(T^T)
*2008年9月には探春の隣にとってつけたような賈政の人形が置かれていた
*2008年9月には賈母の後ろにとってつけたような宝玉の人形が置かれていた。平児はやはりない (T^T)
■綴錦楼(紫菱洲)
迎春が住んでいた場所。綴錦楼の院内には、西側に迎春の人形があり、東側にはなぜか「巡塩御史署」の模型が置かれている。
■暖香塢
惜春が住んでいた場所で寝室と画室を兼ねていた(大観園の図を書いた)。中に惜春と入画の人形がある。また、南側の小高い丘の上にある建物が、惜春の書斎である寥風軒である。
曲径通幽処
大門をくぐるとそびえており、左に行くと怡紅院、右に行くと稲香村に行き当たる。太湖石が連なった石山で、ここの小径を奥に抜けることもできる。
■省親別墅
元春が省親の際に使用した場所。湖に面して牌坊が立ち、その奥に顧恩思義殿(貴妃休憩所)と大観楼(大観園本殿)がある。
各館は資料館になっており、大観楼の1階が「大観園館」、2階が「曹雪芹家世生平館」、綴錦閣の1階が「紅楼文化芸術館」、2階が「紅学著作及研究館」、含芳閣の1階が「紅楼文物精品館」になっている。
■滴翠亭・花塚
湖水に立つ二層の亭で、紅玉と墜児が内緒話をしているのを宝釵が聞いてしまった場所。大観園の南東角にある。滴翠亭の南側の丘は黛玉が花を葬った花塚だそうで、石碑がぽつんと立っている。
■凸碧山荘・凹晶渓館
凸碧山荘は櫳翠庵の奥にあり、高台から園内が見渡せる。一方の凹晶渓館は池の西側にあり、撮影所になっている。夏は水草が湖一面に広がって綺麗であるが、冬は殺伐としていた。黛玉と湘雲が月を見ながら詩才を競った場所である。
■蘆雪庭
雪がつもった日に詩会が行われた場所で、元春が題した「荻蘆夜雪」の扁額が掲げられている。貸衣装を着て写真を撮る店であった。
■沁芳亭
怡紅院から瀟湘館に行く時にここを通る。白色の欄干がめぐらされ、橋の上に亭が建っている。
■紅香圃・花溆
香紅圃は宝玉・宝琴・岫烟・平児の誕生日の祝宴が開かれた場所で、2008年には売店になっていた。花溆は蘅蕪苑の手前にある風光明媚な地点で、宝玉が「寥汀花溆」と名付けたのを元春妃が「花溆」と改めた。
■藕香榭
湖に突き出すように水上に建てられており、凹晶渓館、牌坊、紫菱洲等が一望できる。姉妹たちはここで、木犀を賞でながら蟹を食べる宴を開いた。また、賈母が大観園を訪れた際に、少女役者たちがここで楽曲を演奏した。
■嘉蔭堂
園の北西部にある。賈母の誕生祝いの時に、綴錦閣とともに客人の仮休息所として使われた。
■翠烟橋
作中では紅玉が通っているだけの橋である。
■太虚幻境
蘅蕪院と大観楼の間にある怪しげな建物。中は劇場になっており、15分ほどの映画が上映される(入場料20元)。「4D立体影院」とあるとおり、入口で立体メガネ(赤、青のフィルムを貼ったメガネ)を渡され、それをかけて飛び出す映像を鑑賞する。1999年9月に見た映像は役者さんが演じたものであったが、2007年9月のは全編CGになっていた。
内容は(1)女媧の補天→宝玉の転生、(2)金陵十二釵のうち宝釵・黛玉(=可卿)・迎春・探春・惜春・李紈・湘雲の運命、(3)薄命司でそれらを目にした宝玉の目覚め、となっている。
全席が電動でガタンガタンと動き、スモークが吹き上がったりする。上映は1時間毎のため、時間には注意してください。
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