「十里河天橋文化城」は、植木、小鳥、金魚、鈴虫などの昆虫類、それを飼う道具などを中心に扱う市場。北京には昔から花を植え、虫や鳥の鳴き声を楽しむ伝統の文化があり、そうした豊かな文化を見学できる場所である。露天の市場には、生き物やその餌、道具類などを扱う小さな店がぎっしり並び、特に夏になると、市場の中央で金魚や熱帯魚、亀などの水にちなむペット類がたくさん売られ、北京っ子でにぎわう。北京独特の水まわり文化も見学できる場所である。
水生生物を売るコーナーでは、金魚や熱帯魚の姿が目立つ。その種類の豊富さは、見ているだけでも楽しいもの。実は中国では「魚」(中国語の発音は=ユィ)は、余裕ある暮らしを意味する「余」と発音が同じなので、豊かな生活の象徴である縁起もの。そのため夏だけでなく年間を通じて金魚や熱帯魚を飼う人も多く、お店やレストランにも、商売繁盛を願って大きな金魚鉢を置いたりする。そうした金魚たちを、この市場で買い付ける人も多い。
市場では年によって流行りのペットの変動もある。辰年の昨年、びっくりするほど高騰したのは、「アロワナ」という東南アジア産の熱帯魚。中国では「龍魚」という名前をつけられ、辰年の縁起物として高額取引商品になっていた。経済成長が続き、余裕のある層も増えた中国では部屋に豪華な水槽をしつらえ、熱帯魚を飼う人も増え、「龍魚」はそういう人の人気商品に。「龍魚」にはうろこの色によって銀色系、金色系、赤系とあり、一番高価な赤系になると日本円で100万円近いものも。日本ではなかな見られない、数多くのアロワナも今年のこの市場でぜひチェックしたいもの。
市場では、思わず「金魚」や熱帯魚など買いたくなるものですが、当然のことながら飛行機への持ち込みはムリ。そういう場合は、北京の旅の思い出に、街の中心部にある湖「什刹海」に放してあげるのはどうでしょうか。北京では仏教の伝統に基づく「放生」という考え方があり、生き物を放してあげることは徳を積むこととされています。「什刹海」のほとりに約700年前の元代から続く仏教寺院「広化寺」では、いまでも「放生」の大きな行事が行われ、毎月旧暦の1日と15日の午前中には特によく「放生」を行う市民の姿がみられます。1日、15日でなくても、旅の安全を祈り、「放生」をしてあげるのも旅の思い出になりそうである。
データ
「十里河天橋文化城」営業時間8時~17時(11月から3月の冬季は、16時ころで閉める店も多い)地下鉄10号線「筋松」から徒歩約20分、メモに「十里河天橋文化城」と書いてタクシー運転手にみせるタクシー利用がおすすめ
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