北京の北約30kmに位置する小湯山といえばSARSが流行した際に専門の病院が建設されて患者が隔離されたことで知られているが、明や清の時代から皇帝らに愛されてきた温泉地でもある。その小湯山で最大規模と思われる温泉リゾートがこの九華山荘だ。
984番の市バスの終点が九華山荘なのでアクセスは比較的簡単。バスにはクタクタの紙袋を持ったちりちりパーマでヨレヨレTシャツのおばさんが乗っていて(考えてみると私も大して変わらない服装なのだが…)、どうみても『近所での買い物帰り』としか思えなかったのだが、終点でバスを降りるとさっさと九華山荘に入っていく。私と同じく日帰り入浴をする人だったみたいだ。う~ん、意外。
受付に行って驚いた。日帰り入浴は最低でも151元(約2000円)する。滞在制限は4時間で30分の足マッサージ付だという。英語が通じたので「マッサージなんて必要ないから安いコースはない?」と聞いたら、今はキャンペーン期間中なのでこれが一番安いとのこと。確かにあとで見た料金表は一番安いのが188元、私の利用したマッサージ付のコースは198元(約2600円)もしたから、151元で入浴できたのはラッキーなんだろう。ロッカーキーのデポジット(100元だったかな?ちょっと忘れた)も必要。
更衣室のロッカーは決められた番号のを使う。サンダルも用意されているのだがロッカー番号と合う番号のサンダル置き場が見つからず、適当に拝借した。シャワーを浴びてバスローブみたいなのを肩にふわっとかけもらい、いざプールへ。利用はもちろん水着が必要(レンタル水着があるのかどうか不明)。
広い!まず手前に凸型の浴槽。浴槽の各隅は石の龍が据えられて打たせ湯になっているのがいかにも中国風だ。浴槽回りには木製のハンガーがあり、バスローブやタオルをかけておけるようになっている。その奥はレーン取りした25メートルプールがあり、みなさんかなり真剣に泳いでいる。監視員もいる。プールの左右には小型の浴槽が5つずつ並び、さらにその回りを池が囲んでいる。この池はあとで気付いたのだが温泉だった(ただし、シーズンオフのためか使っていなかった)。一体どんだけ湧いているんだ?
お湯は40度強で、すべすべ感がある。北京は5月というのに既に30度を超える暑さ。炎天下で入るにはちょっと熱い。ぬるめの浴槽を探しながらプールの回りをあちこち移動、一周したところで足のマッサージに向かった。入浴券を持っていくと、入り口で券をチェックして担当者を呼んでくれる。
担当者は石の床にタオルを敷いてくれ、ここにあおむけに寝そべるようにジェスチャーで指示した。それから私のロッカーキーの番号を確認してフロントに電話、マッサージ料金を徴収している客なのか確かめている様子だった。マッサージは強からず弱からず、気持ち良かった。途中で何回か質問されたのだが全く分からず、向こうはちょっと困った顔をしていたがすぐに諦めてくれた。客が外人だからと手抜きをすることもなくきっちり30分やってくれた。
マッサージが終わってから、敷地内探検に出かける。右手にはまだほかの露天風呂があり、こちらは無色透明の湯だった。温泉ではないのだろうか。薬湯の浴槽も4つほどそろっていた。
メインの浴槽とプール回りには「No Photo」の掲示がベタベタと貼ってあったが、こっちにはなかったので、写真を撮らせてもらう。こちらは持参した食べ物やお茶を楽しんでいるグループ客がいて、メインの浴槽周辺よりもゆるい感じでなごめる。別料金の貸切風呂も2つ見かけたが、通路から丸見えなのであまり貸切風呂っぽくない。貸切風呂の近くには医療施設まであった。
ただ、私が見つけた2カ所のトイレのうち1カ所は鍵がかかっていて利用できず、もう1カ所はトイレットペーパー切れ、入れ違いに「出てきた人が「紙がないわよ」と言っているのは、言葉が通じなくても雰囲気で分かった。こういうソフト面はまだまだ改善の余地がありそう。入浴が終わってシャワーを浴びる際、バスタオルを巻いて出てこようとバスタオルを持ってシャワー室に向かったのだが、管理係のおばちゃんに取り上げられてしまった。マッパで出てくると、ちゃんと温められたバスタオルをふわっと肩にかけてくれる。
結局、制限時間ぎりぎりの4時間近くをすごした。ちょっと気になっていたのは頭上を走っているモノレール。ロッカーキーのデポジットを返金してもらったときに尋ねたら、宿泊客でなくても無料で乗れるという。早速階上のプラットホームへ。ここには撮影禁止の張り紙がなかったのでバシャバシャと写真を撮った。係の人にも注意されなかった。要するに至近距離で水着姿の写真を撮っちゃいけないってことだろうか。モノレールの窓からもパシャパシャ撮る。
乗客は最初私だけで、それからホテルの従業員らしき人が何人か乗り降りした。ホテル本館やショッピングセンターなどの駅がある。コンベンションセンターもあったかもしれない。しかも、新しいビルをいくつも建設中だ。足場の骨組みの中をモノレールが通ったりする。途中で黄色から青のモノレールに乗り換え、1周するのに10分以上かかった。さすが大陸。広さを実感した。
泉源は地下1230メートルで、泉温は40度前後だそう。九華山荘の公式サイト:http://www.jiuhua.com.cn/
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